休眠会社の確定申告書・決算書の書き方(国税局から電話で教えてもらったこともメモ)

実は私、コロナ前に合同会社を作っていまして、現在は休眠中です。活動してないので売上はゼロ。

休業中でも必ず確定申告書を提出しなければいけません。

なんと、2年連続で提出を忘れていました。言い訳にはなりますが全く会社としては活動してないため、存在自体忘れていた次第です。でも申告は義務なので絶対やらなければいけません!

それで、痺れを切らしたかのように国税局から電話がありました。見知らぬ番号から着信があったので調べてみたらなんと「⚪︎⚪︎国税局」で冷や汗ものです。

「2年連続で提出しなかったので青色取り消しねー。今年は白色で出してねー。次忘れたらやばいことになるよ」という内容でした。でも、国税局本体からじゃなくて、「国税局業務センター」という事務作業だけ請け負っているところからの電話でした。

急いで申告をして困った経験から、休業会社の決算書・確定申告書の書き方と手続きの方法を解説します。

当たり前だけど、青色取り消しになったら白色になります。その後、再度、青色申告申請書を提出しないといけません。
期限は青色申告書による申告をしようとする年の3月15日まで
申請書はこちらから

目次

【結論】休業会社の確定申告はどこに何を出す?

先に結論をまとめます。
休業中の法人の申告は、提出先が3つに分かれています。

①国税(法人税)→ 税務署へ
  • 提出するもの:法人税確定申告書・別表一、損益計算書、貸借対照表
  • 提出方法:e-Tax(おすすめ)または郵送
  • 書き方:売上ゼロ・費用ゼロなので、金額はすべて0円(郵送の場合は「休業中」と記載)
②県の税金(法人県民税・法人事業税)→ 県税事務所へ
  • 第六号様式などの地方税の申告書は、税務署ではなく自治体に出すもの
③市の税金(法人市民税)→ 市区町村役場へ
  • 申告書は「第二十号様式」。こちらも県とは別の書類・別の提出先です

※東京23区内の法人は例外で、②③が都税事務所に一本化されるので提出先は2つになります。

②③については、休業届を出している法人は「申告不要」という運用の自治体もあります(私の場合、県も市も不要でした。詳しくは後述)。ここを混同すると、私と同じ失敗をします。

私の失敗談:第六号様式を税務署に送ったら電話が来た

3年前に申告したとき、私は第六号様式(県民税の申告書)も一緒に税務署へ郵送しました。すると税務署から電話がかかってきて、

「第六号様式・県民税の確定申告書は税務署に関係ないから役所に送ってねー、こっちに届いた分は破棄しとくねー」

と言われました。国税と地方税は、書類も提出先も完全に別物なんです。他のサイトには「国税と地方税で別々の場所に申告する」と書いてあってまさにその通り。私は、当時は「税務署だけでいいのでは?」と思っていたので、正しくは別々でした。

では地方税は毎年どうすればいいのか? これは自治体によって扱いが違うので、「地方税はどうする?」で詳しく説明します。

まずは国税の申告方法から。やり方は2つあります。

国税の申告方法①:e-Taxで申告(おすすめ・2026年はこれでやりました)

2026年の申告はe-Tax(Web版)で送信しました

結論から言うと、休業中の法人ならe-Taxの方が圧倒的にラクです。

  • 印刷不要
  • ハンコ不要
  • クリアファイルも封筒も切手も不要
  • 数字はすべて0円で入力して送信するだけ

郵送のときにやっていた「空欄に『休業中』と書く」作業が、e-Taxでは「0円と入力して送信」に変わるだけ。売上も費用もゼロの休眠会社なら、入力する数字がそもそもないので、慣れれば郵送より短時間で終わります。

方法①:e-Tax(Web版)で申告する手順

  1. e-Taxソフト(WEB版)にログイン(利用者識別番号が必要です。未取得の場合は先に開始届出書を提出)
  2. 法人税の申告書を選択
  3. 法人の基本情報を入力
  4. 金額欄はすべて「0」で入力
  5. 送信して完了

初回は利用者識別番号の取得などの準備がありますが、2年目以降は本当に「ログインして0を入れて送信」だけです。

※スクリーンショット付きの詳しい手順は、来年の申告時に画面を撮って追記予定です。

パソコン操作が苦手な方や、e-Taxの初期設定が面倒な方は、これまで通り郵送でも問題ありません。郵送の手順はこの下で解説しています。

国税の申告方法②:郵送で申告

パソコンでの申告が苦手な方は、従来どおり郵送でも問題ありません。私も以前はこの方法でやっていました。

税務署への提出物

法人税確定申告書・別表一(国税局サイトに飛びます

損益計算書

貸借対照表

税務署に郵送するもの

①法人税確定申告書・別表一

国税局サイトに飛びます

↑からPDFをダウンロードして、印刷します。

書き方は、氏名などの必要事項を書いて、数字を書く欄に「休業中」と書くだけです。

法人のハンコ押してくださいね。

ちなみに前回申告していなかったせいで、今回は「白色申告」しろと指示があったので白色の用紙になってます。

皆さんはお間違えのないよう、青色で印刷してください。

②損益計算書

他サイトで見つけた雛形を使っています。金額はゼロでOK!

③貸借対照表

これは、休眠に入る前のものを日付を変えるだけです。

休業会社の確定申告書類の郵送方法

作成した4枚の紙を、透明なクリアファイルを持ってたのでそれに入れて封筒に入れ、郵送しました。

参考サイト:https://kigyo.gmo/magazine/accounting/list/tax-return-mailing/

※ ゆうパック、ゆうメール、ゆうパケットでは、信書を送付することはできません。

地方税(県民税・市民税)はどうする?→ 私の自治体は「申告不要」でした

セクション1で書いたとおり、第六号様式などの地方税の申告書は自治体に出すものです。では休眠中は毎年出す必要があるのか?

ここで正直に告白します。

国税はe-Taxで送信できたのですが、地方税の電子申告は「eLTAX(エルタックス)」という別のシステムだということを、私は知りませんでした。e-Taxで送れるのは国税(法人税)だけなんです。

「もしかして地方税、ずっと出してなかったのでは…?」と青ざめて、県税事務所と市役所に電話で確認しました。

結果、私の自治体は「休業の届出が出ている法人は、申告書の提出は不要」という運用でした。均等割(所得ゼロでもかかる法人住民税)も、休業届が出ていれば課税されない扱いとのこと。何年も納付書や催促が来ていなかったのは、このためだったようです。

ただし、これは自治体によって運用が違います

調べてみると、地方税の扱いは自治体ごとにバラバラです。

  • 休業届が出ていれば申告不要・均等割も免除される自治体
  • 申告書の提出は毎年必要な自治体
  • 均等割は減免申請を別途出さないと課税される自治体

なので、休眠法人をお持ちの方は一度、県税事務所と市区町村の法人住民税担当に電話で確認することを強くおすすめします。聞くことは2つだけです。

  1. 「休業の届出が出ているか確認したい」
  2. 「均等割の扱いと、毎年の申告書提出が必要かどうか教えてほしい」

私の場合、電話1本・数分で終わりました。税務署も県税事務所も、休眠会社の問い合わせには慣れているようで、丁寧に教えてくれます。分からないまま放置するのが一番モヤモヤするので、気になっている方はぜひ。

地方税を申告する方法

私は申告してないのですが、やり方としては国税と同じで、電子申告か郵送です。

地方税の電子申告は「eLTAX(エルタックス)

郵送するときは、書類に「休業中」とかいて送るだけと思います。

自治体に電話して聞けば確実です

第六号様式

こっちは地方税なので、お住まいの地域+第六号様式で検索したら出てくると思います。

PDFをダウンロードして印刷し、別表1と同じく「休業中」と書くだけです。

法人は休眠中、個人事業で活動している方へ

法人のほうは「0円で送信するだけ」で終わりですが、フリーランス・個人事業主としての確定申告はそうはいきません。売上も経費もあるので、帳簿づけが必要です。

私は個人事業の確定申告に「やよいの青色申告オンライン」を使っています。

正直な感想を言うと、簿記の知識がなくても銀行口座やカードを連携すれば取引が自動で入ってくるので、デザイナーの私でも申告書まで作れています。凝った機能は使いこなせていませんが、フリーランスの申告に必要な範囲なら十分でした。

セルフプランなら1年間無料で使えるので、法人を休眠させてフリーランスに移行した方は、最初の申告をこれで乗り切るのがコスパ的におすすめです。1年使ってみて、合わなければやめればいいだけなので。

無料で使える「やよいの青色申告 オンライン」
Macでも使えます!

事業を再開するときは?

事業を再開すると、当然ながら取引が発生するので「0円で送信するだけ」というわけにはいかなくなります。そこからは会計ソフトで帳簿をつけることになります。

法人向けなら「弥生会計 Next」が無料体験できるので、再開のタイミングで試してみるのがいいと思います。休眠中から慌てて契約する必要はまったくありません。必要になってからで十分です。

弥生会計 Next

休眠会社の確定申告でよくある質問

申告しないとどうなる?

税額はゼロなので追徴のような実害はすぐには出ませんが、2期連続で申告しないと青色申告が取り消されます(私はこれで実際に取り消されて、国税局から電話が来ました…)。青色が取り消されると、赤字の繰越(繰越欠損金)が使えなくなり、再申請しても1年間は青色に戻れません。将来事業を再開する可能性が少しでもあるなら、毎年出しておくのが安全です。

消費税の申告は必要?

休眠中は課税取引がないので、消費税の申告義務は基本的にありません(心配な方は税務署に確認を)。

均等割(法人住民税)は払わないといけない?

均等割は本来、所得ゼロでもかかる税金ですが、休業届を出していれば減免・免除される自治体が多いです。ただし運用は自治体によって違い、別途「減免申請」が必要なところもあります。お住まいの県税事務所・市区町村に電話で確認してください。

何年も放置するとどうなる?

税務署への申告とは別の話として、最後の登記から12年間、登記をしないままだと法務局の職権で「みなし解散」の登記がされることがあります(株式会社の場合)。役員の任期満了時の変更登記も休眠中でも必要なので、登記関係だけは放置しないよう注意してください。

事業を再開するときは?

税務署には通常どおり申告すればOK。都道府県・市区町村には「異動届出書」で事業再開を届け出ます。

休業会社の確定申告まとめ

休業会社の確定申告まとめになります。

まとめ
  • 提出先は3つ:法人税→税務署、県民税・事業税→県税事務所、市民税→市役所(東京23区は都税事務所に一本化)
  • 国税はe-Taxなら0円で送信するだけ
  • 県と市の分は、休業届が出ていれば申告不要の自治体もあるので電話で確認
  • 2期連続で申告しないと青色取消→白色(経験者は語る)

最初はめんどくさいですけど、e-Taxが一番楽でした。

どなたかの参考になれば幸いです。

この記事を書いた人

バナー・LP・HPなど、Webデザイン制作をしている
フリーランスデザイナーです。
歴20年以上/40代/女性

コメント

コメントする

目次